意外と簡単!網戸の張り替え

網戸の張り替えは費用や手間を考えると、自分でするか業者に頼むか迷いますよね。 そこで今回は、静岡県・愛知県で人気のホームセンター「ジャンボエンチョー」「ホームアシスト」のDIYアドバイザー・辻さんに、初心者でもできる網戸の張り替え方法を教えてもらいました。
網戸の張り替え、自分でやる?プロにお願いする?
自分で張り替える場合のメリットは、なんといっても費用を抑えられることです。
ホームセンターや通販で道具や網(ネット)を揃えれば、数千円程度で張り替えが可能です。
デメリットは慣れていないと網(ネット)がたるんだり、フレーム(サッシ)にしっかり固定できなかったりと、仕上がりにムラができてしまうことです。
プロに依頼するメリットは、仕上がりがキレイで、大きなサイズの網戸でもスムーズに交換してもらえること。ただ、自分でやるより費用がかかり、網戸のサイズによって1枚あたり約2,000〜3,000円前後になります。
費用を抑えたいなら自分で、確実な仕上がりを求めるならプロと、それぞれのメリットやデメリットを考えて選んだ方が良いですね!
張り替えにはどの季節が適している?→「曇りor雨で、翌日晴れる日」
網戸の張り替えに適した季節は春から初夏!
花粉が少なくなり、空気の入れ替えをしたくなる3月下旬から張り替える人が増えるようですが、初夏の梅雨入り前など、本格的な夏前に行うのがおすすめです。
湿度が高い日に網戸の張り替えをすると、網(ネット)が伸びやすく、サッシ(フレーム)にしっかりフィットします。特に翌日が晴れの日を選ぶと、しっかり乾いてピンと張るため、たるみのない美しい仕上がりになります。
逆にカラッと晴れた日は、網(ネット)が乾燥して縮みやすく、仕上がりがたるむ原因にもなるので、できるだけ避けましょう。
網戸のしくみがわかれば、張り替え作業が簡単に!
網戸は網(ネット)を「おさえゴム」で留めています。
「網戸の張り替え」は、つまり「おさえゴム」で留めなおし、「網(ネット)」をサッシ(フレーム)のサイズに切ること!シンプルですよね。
網(ネット)の違いを知って選ぼう
網戸の網(ネット)は素材によって効果や耐久性が異なります。 家の環境や目的に合ったものを選びましょう。
網(ネット)素材による効果の違い
ポリプロピレン(PP)・塩化ビニール(塩ビ)
比較的安く、軽くて扱いやすく、初心者でも張り替えが簡単です。 一方、弾力性は他の素材と比べて弱く、紫外線に弱く、劣化しやすい特徴があります。
ガラス繊維(グラスファイバー)
耐久性に優れ、紫外線や熱にも強いため、長期間の使用に向いています。 硬めの素材なので、張る際にコツが必要です。
アルミ・ステンレス
金属は、耐久性に優れ、虫や動物のひっかきにも強いため、ペット対策や防犯効果も期待できます。ただ、張り替え作業では、専用のハサミが必要だったり、ケガにも注意です。 アルミの方が扱いやすいため、自分で張り替えるときは、アルミをお勧めします。
銀黒マグネット
内側が黒色、外側が銀色になっており、光の反射で外から目隠しができます。日中、網戸だけで過ごしても外からの視線も気になりません。
虫が嫌がる網
防虫効果のある、人やペットに安心な薬剤が練り込まれている網(ネット)で、虫が近くに寄りづらくなります。夜間に寄りつく虫の対策にもなります。薬剤が少しずつ染み出していくことで、長期間の効果が期待されます。
網戸の網目の種類
網戸の網目の種類は、製品についている番号をみましょう。数字が大きくなればなるほど網目が細かくなります。
18メッシュや20メッシュが一般的で、風通しがよく扱いやすいのが特徴です。
24メッシュ以上の細かい網(ネット)は、小さな虫の侵入を防ぎたい方や花粉対策をしたい方におすすめです。 ただし、網目が細かくなるほど風通しが悪くなるため、通気性を重視する場合は注意しましょう。
また、30メッシュ以上になると、防虫・防塵効果が高まりますが、値段が高くなってしまいます。
おさえゴムのサイズ
網戸の張り替えには、おさえゴムのサイズ選びが重要です。
網戸の枠の種類によって、おさえゴムの太さが異なり、合わないものを選ぶと網がたるんだり、うまく固定できなかったりする原因になります。
一般的なおさえゴムの太さは2.8mm、3.5mm、4.5mm、5.5mm、6.8mmの5種類です。
交換前に古いゴムの太さを測るか、枠の溝の幅を確認しましょう。
また、ゴムの弾力性にも違いがあるため、わからない場合は、お店で相談しましょう。
網戸の張り替えに必要な材料と道具
材料を買いに行く前に必ずやっておきたいこと
❶「おさえゴム」のサンプルを用意する
網戸に使われている材料は種類もさまざま。特に「おさえゴム」は太さが違うと「網(ネット)」を押さえることができません。お店に行く前には必ず「おさえゴム」を少し切り取ったサンプルを用意しておきましょう。
❷網戸のサイズを計測
・網戸本体(フレーム)の幅と高さを測る
・本体の実寸よりも約20cm多めに網(ネット)を用意
張り替えに必要な材料と道具
材料
⬜︎ 網(ネット)
網戸の実寸よりも約20cm多いものを購入しましょう。
⬜︎ おさえゴム
網をフレーム(サッシ)にしっかり固定するために使用します。
違う太さのものは使えませんので、正しいサイズのものを用意しましょう。
道具
⬜︎ ローラー
おさえゴムを網戸枠にはめ込む際に使います。スムーズな作業のためにも必ず用意しましょう。
⬜︎ クリップ
張り替え作業中、網(ネット)がズレないように仮止めする時に便利です。
⬜︎ カッター・はさみ
余分な網をカットして仕上げるために必要です。
網戸の張り替え手順
材料と道具が揃ったら作業開始。なるべく平らに置ける場所で作業しましょう。
【1】サイズを測る
網戸のフレーム(サッシ)の幅・高さを測り、少し余裕をもって網(ネット)をカットしましょう。
【2】外す
古いおさえゴムの端をローラーの爪で取り出し、手で溝から外していきます。
おさえゴムはサッシ枠の溝に押し込んで留めてあるだけ。手でカンタンに外していくことができます。
おさえゴムを外したら、歯ブラシなどで溝を掃除すると、この後に装着する新しい網(ネット)がしっかり固定され、仕上がりもきれいになります。
【3】新しい網を余裕を持たせてカット
古い網(ネット)を外したら新しい網(ネット)をサッシ(フレーム) の枠の上に乗せ、上下左右均等に余裕を持たせたサイズでカットします。
【4】クリップで仮留め
網(ネット)の端をクリップでサッシ枠に仮留めします。
張っていくうちに網(ネット)がたるんでしまったり、ズレたりするのを防ぎます。
クリップは作業をする人から見て右側の長辺に留めましょう。
【5】おさえゴムを用意
網(ネット)を張る前におさえゴムを用意しておきます。
ワンポイントアドバイス!
おさえゴムは2本
上手に張るにはおさえゴム2本で留めるのがベスト!網(ネット)がズレたり緩んだりするのを最小限に抑えることができます。
スムーズな作業をするために枠の「短辺+長辺の長さ+5㎝」くらいを目安に、あらかじめおさえゴムを2本分カットしておきましょう。
【6】おさえゴムの端を入れる
スタートのおさえゴムの端を確認!
ローラーのヘラ部分を使い、枠の角に2〜3cmほどL字型にはめ込みましょう。
ワンポイントアドバイス!
短辺→長辺の順に
網(ネット)をきれいに張るために枠の短辺から張りましょう。
右利きの場合は右回り、左利きの場合は左回りで行うとスムーズです。
【7】おさえゴムをローラーで留める
ローラーを使って枠の溝におさえゴムを押し込んでいきます。この時、網目とサッシ(フレーム)枠とが並行になるように注意しましょう。
【8】余ったおさえゴムを切る
余ったおさえゴムを切る際はせっかく張った網戸を傷つけてしまわないように、内側から外側に向かってはさみを入れます。
【9】おさえゴムのダメ押し
おさえゴムがしっかりと溝に入るよう、もう一度ローラーで押さえ込みます。ただし、強く押さえすぎると網(ネット)が傷ついたり、張り具合が均等でなくなったりするので、注意してください。
【10】余分な網をカットして完成!
最後に余分な網(ネット)をカットして完成です。
角の部分ははさみでカット。外側に向けて切りましょう。
ワンポイントアドバイス!
仕上げの時は、はみ出た網(ネット)だけをカットするよう、刃の角度に注意しましょう!
教えて!Q&A
Q1.網戸の張り替えにかかる時間はどのくらいですか?
A 初めての場合は1枚20〜30分くらいです。慣れている方は10〜15分です。
Q2.網(ネット)を張っている途中、ズレた時にはどうずればよいですか?
A ズレた時はおさえゴムをはずし、少し引っ張ることで修正できます。
ズレないようにするためには、網(ネット)を均等に張ることがコツです。おさえゴムをはめる時、網目が並行に・均等になっているかどうかを都度確認しながら進めましょう。
また、ローラーで押さえる時の力加減を均等にすることもポイント。強すぎも弱すぎもたるみの原因になるため、適度な力加減で行ってください。
Q3. 破れたり、穴が開いたりしたところなど一部だけ、修復できる方法はありますか?
A 網戸専用の補修テープ(シート)を利用すると簡単です。
張り付けるだけで工具も不要なので、小さな箇所の補修に便利。

【楽天市場】ニトムズ 強力網戸補修シート 大判 88mm×88mm M525(エンチョーホームショッピング)
このような便利な商品は、「ジャンボエンチョー」「ホームアシスト」などホームセンターで取り扱っています。
網戸の掃除方法・便利グッズ
網戸を長持ちさせるためには、定期的な掃除が大切です。
まず、ブラシを使って網戸全体のホコリや汚れを払い、特に溝部分はしっかり丁寧に掃除しましょう。汚れがひどい時は、新聞紙などで最初に拭き取っておきましょう。
次に、水を含ませたスポンジで網戸を優しく拭いていきます。その際に、スポンジの逆側にぞうきん等で押さえておくと、水が垂れにくくなります。
最後に、水拭き用の雑巾で仕上げ拭きをすると、細かい汚れまでスッキリ取れます。マイクロファイバー素材が特におすすめです。
毎週お手入れができる方は網戸をはずさずできる、網戸専用の拭くだけのシート・ 「網戸あっ! キレイ 7枚入り」などを利用してみても .

【楽天市場】網戸あっ! キレイ 7枚入り(エンチョーホームショッピング)
玄関の網戸は何を選ぶのがよい?
玄関の網戸は風通しもよくなるため、設置する方もいます。その場合におすすめの3つのタイプをご紹介します。
ロール式網戸
使わないときは巻き取って収納できるため、玄関の見た目をスッキリ保てます。 風通しを確保しつつ、虫の侵入を防ぎたい方におすすめです。
アコーディオン式網戸
真ん中が折れて開閉するため、コンパクトに収納可能。 スペースが限られた玄関にもおすすめです。
折れ戸式網戸
開閉がスムーズで、狭い玄関でも省スペースで使えるのが特徴です。 左右どちらにも開けられるタイプが多く、出入りがしやすいのが特徴です。
まとめ
意外とシンプルな網戸の張り替え。材料選びを間違えなければ、スムーズにできそうです。網(ネット)にも種類があるので、一度家の網戸を見直してみてはいかがでしょうか。 ジャンボエンチョー、ホームアシストでは、DIYアドバイザーがいるので、相談しながら張り替えに挑戦してみてください。
監修:辻(株式会社エンチョー/DIYアドバイザー)
ジャンボエンチョーのDIYアドバイザーとは?
(社)日本DIY協会認定の資格を持つDIYのアドバイザー。
各店舗に複数名在籍しており、住まいの補修や創造的な空間づくりに関するサポートや情報を提供してくれる。
材料選びや道具の使い方、メンテナンス方法など、どんな質問や悩みにも丁寧に対応してくれるDIYの強い味方。
ジャンボエンチョーでは定期的にDIY教室を開催
棚づくり、ガーデニング、アクセサリーなど、いろいろなジャンルのDIYが楽しめます。詳しく丁寧に教えてくれるので、初心者でも安心。自分の作品を持って帰るのも喜ばれています。興味のある方は一度参加してみては。
DIY女子倶楽部 | DIYホームセンター ジャンボエンチョーのイベント情報
DIY工房DIY工房 | DIYホームセンター ジャンボエンチョーのイベント情報
やっておきたいDIY
床やフローリングに使うワックスとニスの違いは?それぞれの使い方と特徴をプロが解説!
障子紙を張り替える3つの方法とは?初心者でも簡単に障子紙を張るコツ・手順をプロが解説
家具とガラスの地震対策おすすめグッズを紹介!正しい取り付け方を徹底解説
