【激レア】秀吉が家康に贈った最高峰の名刀「長船長光」が静岡初公開!【静岡市歴史博物館】企画展開催中
長船ファンの皆様お待たせしました!ついに「長船長光」を紹介できることが大変嬉しい、くふうロコしずおか公式ライターの大倉麻衣子です。
長光は長光でも、秀吉から家康に贈られたと伝わる、天下人クラスの刀です。今回は、その「長光」をメインに刀のみどころついてご紹介します!
秀吉と家康の関係が見えてくる!?企画展
大河ドラマで秀吉に注目が集まっていますが、意外と知られていない静岡県にいた秀吉の話。
そして、秀吉と家康をライバルとして見たり、互いに敵対視していたと思っている人もいるけれど、意外と知られていない二人の関係。
実は、家康も秀吉の「豊臣兄弟」なのです。義理ですが、家康は秀吉の弟、つまり義弟なのです。
そんな関係性を教えてくれたのが、今回展示を担当した学芸員の鈴木さんと三宅さん。静岡市歴史博物館の戦国時代を熱く伝えてくれるお二方です。
今回の展示をご案内いただきました!
「大般若長光」が有名な「長船長光」
まず一つ目は「長船長光」。今回が静岡市歴史博物館では初の展示になります。
600貫という破格の評価額がついたことから、600巻の大般若経になぞらえてその名がつけられた国宝の太刀「大般若長光」で有名な刀工「長船長光」。剣豪としての強さが伝説的でもある室町幕府13代将軍・足利義輝の所持刀として知られ、その後、織田信長や徳川家康など天下人の手に渡った歴史があります。
長船長光は鎌倉時代の備前(現在の岡山県)で活躍した刀工集団「長船派」の刀工です。
そんな最高峰の刀を作った長船長光の太刀が、秀吉から家康に贈られているのです。
贈られたと伝わる太刀は、重要文化財「太刀 銘長船住人長光」。秀吉と家康が講和した後に贈られたと伝わるものです。
その後、静岡浅間神社に奉納されたと伝わり、今回展示されています。
大般若長光と見比べると、姿は似ていても刃文はおとなしめで落ち着いた雰囲気がありますが、強そうな迫力のなかに華やかさを感じられます。
納められていた太刀箱には、豊臣と徳川のそれぞれの家紋が描かれています。 一つの箱に二つの紋、それが意味する家康と秀吉の二人の関係はどのようなものだったのでしょうか。
秀吉と家康をつなぐ旭姫の薙刀
二つ目は、薙刀。秀吉の妹である旭姫が、家康のもとに嫁ぐ際に、嫁入り道具として持ってきたと伝わる薙刀です。旭姫は、家康の正室となった方です。
薙刀は当時の嫁入り道具としては一般的であったようですが、近くで見ると、その鋭さから戦国時代ゆえにいざという時のために持っていたのではと思ってしまうほど。
姫が持っていたと伝わることにギャップを感じる薙刀です。
家康の「康」をもらった刀工「康継」
最後に紹介する刀が「康継」。家康から「康」の字を与えられたお抱えの刀工で、駿府で南蛮鉄を使用して刀を作っていました。
展示品は、「刀 銘以南蛮鉄於駿州越前康継」という江戸時代初期に駿府で作られた刀で、徳川家の御紋である葵紋の使用が許されました。
刀にもこだわりがある家康。その家康に秀吉から贈られたと伝わる長光の太刀は、のちに静岡浅間神社に奉納されています。
学芸員さんによると、秀吉と家康はお茶や鷹狩りなど共通の趣味があり、仲良しだったとも言われているそうです。
戦国の世でそれぞれ立場はあっても、人としては兄弟のように仲良しだったのかもしれませんね。
他にもみどころいっぱい!
源義経が奉納した笛
今回の展示品の中で意外な人物も登場しています。それは源義経。時代は全然違いますが、豊臣政権下で駿河を治めていた大名・中村一氏が、久能寺(現在の鉄舟寺)に源義経によって納められたと伝わる笛を修復したことから、その笛「薄墨の笛」が今回展示されています。
弁慶との出会いの五条大橋で吹いていた笛かも!?
関ヶ原の戦いで使われた軍配とひょうたん
天下分け目の関ヶ原で家康が使用したと静岡浅間神社に伝わる軍配団扇と、ひょうたん「勝瓢(かちふくべ)」も今回展示されています。
ひょうたんは、家康が戦勝祈願として愛用していたとされる縁起物で、秀吉も自身の馬印としてひょうたんを使用していたそうです。
他にも合戦で使われた太鼓「背負陣太鼓」や、旗など、合戦の臨場感があふれる展示で、なんだか音が聞こえてきそうな気がする展示です。
月岡芳年の描いた「本能寺の変」
筆者の好きな画家の一人・月岡芳年が描いた、織田信長が襲われた「本能寺の変」が今回展示されています。家康と秀吉、共に天下人への歩みを大きく変えるきっかけともなった本能寺の変。月岡芳年らしい色彩で、突然の最期を知る由もないのか、悟っているのかはわからないですが、ただひたすらに戦おうとする猛々しい信長が描かれています。
11月8日には刀剣のトークイベントも!
今回展示されている、旭姫の薙刀をはじめ、家康の刀について学べる「徳川家康公と刀剣」が11月8日13:30から開催されます。 講師は、久能山東照宮博物館の学芸員、宮城島由貴さんです。宮城島さんはとってもわかりやすく刀やその歴史を説明してくれて、筆者はお話を聞けば聞くほど沼っています。
予約不要・参加無料で、1階の学習支援・市民活動スペースで開催されるので、ぜひ刀について詳しく知りたい方は行ってみてくださいね!
刀、城、合戦などいろんな切り口で秀吉と家康の関係が見られる展示になっています。 開館以来最多の展示数を誇り、秀吉と静岡のつながりを濃厚に知ることができるこの展示、 どんな兄弟であったのか見てみてくださいね!
場所:静岡市葵区追手町4-16
時間:9:00~18:00(展示室への入場は17:30まで)
休館日:月曜日(祝日・休日の場合は開館、翌平日休館)
ウェブサイト: https://scmh.jp/
入館料:企画展のみ一般600円、企画展+基本展示一般1,200円
会期:2026年10月10日(土)~11月29日(日)
※この記事は2026年10月の情報を基に作成しています。