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幕末の最先端技術がここに!【韮山反射炉】世界遺産になった理由や歴史、見どころ、アクセス情報をご紹介

公開 : 2025.04.14
更新 : 2025.04.14
こしあん
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静岡県伊豆
公開 : 2025.04.14
更新 : 2025.04.14
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静岡県伊豆
幕末の最先端技術がここに!【韮山反射炉】世界遺産になった理由や歴史、見どころ、アクセス情報をご紹介

こんにちは、くふうロコしずおか公式ライターのこしあんです。

2015年に世界遺産に登録された伊豆の国市の「韮山反射炉」。でも、「反射炉って何?」「世界遺産になった理由は?」と思っている人も多いのでは?
大人の社会科見学にぴったり! きっと行きたくなる、実はすごい韮山反射炉の魅力をご紹介します。


「韮山反射炉」へのアクセス&駐車場情報

車の場合は、東名高速道路沼津ICから伊豆縦貫道江間ICまで約25分、江間ICから県道134・136・132号を経由して韮山反射炉までは約10分。無料の駐車場が2か所あり、合計約150台駐車できます。

電車の場合は、伊豆箱根鉄道伊豆長岡駅から徒歩約25分。バスはないため、タクシーか、伊豆長岡駅前観光案内所でレンタサイクルの利用を。

【伊豆の国レンタサイクル】https://izunotabi.com/cycle/
【いずなかシェアリング】 https://izunakasharing.hellocycling.jp/


「韮山反射炉」とは? 世界遺産になった理由

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2015年に「明治日本の産業革命遺産」の構成資産のひとつとして、世界文化遺産に登録された「韮山反射炉」。反射炉とは、内部の壁や天井に炎や熱を反射させて高温にして、金属を溶かす炉のこと。
大砲を造るために実際に鉄を溶かした反射炉で、炉体と煙突が完全に近い形で現存するのは日本でここだけという貴重なもの。

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欧米の列強諸国に対抗するため、高度な技術力により急速な近代化を支えた製鉄の遺産としての価値が認められ、韮山反射炉は世界遺産になったのです。

江戸時代末期、外国から日本を守るために、江川英龍(えがわひでたつ)が幕府の命を受けて韮山反射炉の建造に着手。残念ながら完成前に亡くなってしまいますが、息子の英敏が後を引き継いで完成させました。
江川英龍は「太郎左衛門(たろうざえもん)」や「坦庵(たんなん)」とも呼ばれ、日本で初めてパンを焼いた「パン祖」としても知られています。
韮山反射炉のそばには、凛々しい姿の銅像がありますよ。

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そしてなんと、東京の「お台場」も、韮山反射炉で造った大砲を置くために、坦庵さんが責任者となって造ったのだそう!
お台場のルーツは、韮山反射炉と坦庵さんだったのですねぇ。

nirayama001.JPG 写真提供:伊豆の国市

韮山反射炉の高さは約15.7m。内部の天井部分は浅いドーム形になっているそう。
連双2基の反射炉が直角に配置され、対になってそびえる形がカッコイイですよね!

ここで、鉄製18ポンドカノン砲や青銅製野戦砲などの西洋式大砲が鋳造されました。
鉄製24ポンドカノン砲のレプリカが展示されています。

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春はきれいな桜も見られますよ。

nirayama002.JPG 写真提供:伊豆の国市

「韮山反射炉ガイダンスセンター」でさらに詳しく

「韮山反射炉ガイダンスセンター」では、写真や資料、映像などで、反射炉の仕組みや当時の様子を知ることができます。

nirayama011.jpg 写真提供:伊豆の国市

映像ホールには、凹凸のある縦5m・横10mの大型スクリーンを設置。操業当時の大砲鋳造を臨場感あふれる立体映像で楽しめます。

nirayama010.JPG 写真提供:伊豆の国市

展示ルームでは、モルチール(臼砲)や銃剣柵の実物、耐火れんが、砲弾などの出土遺物と古文書、韮山反射炉の変遷を示す写真などを展示しています。

nirayama012.jpg 写真提供:伊豆の国市

韮山反射炉の見学の所要時間は、屋外の史跡が約20分、ガイダンスセンターが約30分です。


「江川邸」との共通入場券がオトク!

韮山反射炉から車で5分くらいの場所に「江川邸」があります。江戸幕府の代官を務めた江川家の屋敷で江川英龍の生家。江戸時代初期から残る最古の邸宅といわれ、当時の様子を伝えるため大切に守られています。
日本で初めてパンを焼いたという竃(かまど)も残っていて、それを再現したパン祖のパンも購入できます。

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韮山反射炉と江川邸の共通入場券があり、大人の場合350円割引されてお得に見学できますよ。

【共通入場券】
●大人:900円

 通常料金1250円(韮山反射炉500円、江川邸750円)
●小・中学生:250円
 通常料金350円(韮山反射炉50円、江川邸300円)

【重要文化財 江川邸 公式サイト】
https://www.egawatei.com/

明治日本の産業革命を支えた韮山反射炉と、そのために尽力した江川英龍。貴重な歴史遺産が残る伊豆の国市で、坦庵さんに思いをはせる歴史めぐりを楽しんでくださいね。

■国指定史跡 韮山反射炉
住所:静岡県伊豆の国市中260-1
電話番号:055-949-3450
営業時間:9:00~17:00(10~2月は~16:30)
定休日:毎月第3水曜、年末年始(12月31日~1月1日)
駐車場:約150台(無料)
伊豆の国市 公式サイト 国指定史跡 韮山反射炉

※この記事は2025年4月時点での情報を基に作成しています。営業時間やメニューなどの情報は変わることがありますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
※施設・店舗情報は公式サイトおよびGoogleマップの情報を基に作成しています。

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こしあん
こしあん
江戸っ子から駿府っ子になって早十数年。映画・ドラマ、Bリーグ、お笑い、カメが大好きな超インドア派。反動でおでかけの時は思いっきりはじける。東海道旅がライフワーク。レトロなもの、シュールなもの、遺跡・洞窟・断崖にときめきがち。住めば住むほど好きになる、奥深い静岡県の魅力がたくさんの人に届きますように。
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